「RE:motion」を聴いた!
この記事はなんだろう?
「RE:motion」を聴いた感想、というよりは、「RE:motion」を体験した感想の方が近いかもしれない。
「RE:motion」とは、ただの楽曲ではない。
道のりであり、できごとであり、瞬間的なものだ。
- 楽曲誕生の過程について
- 「プロデューサー」として関わった「RE:motion」制作過程
- 「RE:motion」というタイトルに込められた意味
- 「RE:motion」のここが好きだ!
- 「RE:motion」を聴きたい!
楽曲誕生の過程について
「RE:motion」
私たちがこのタイトルを最初に目にしたのは、ライブのタイトルとしてであった。
しかし度重なる中止の末、ライブ「RE:motion」は現在に至るまで開催に及んではいない。
こちらの記事に「RE:motion」リリースまでの過程をまとめたので、参照してほしい。
この時勢、数々のアイドル・アーティスト・コンテンツのイベントが中止という決断を繰り返した中、Readyyy!にとって、これについては特筆すべき悲劇ではないのである。
簡単な言葉で言ってしまえば「どこも同じ」というような状況であったことは間違いない。
しかし、この背景をもってして楽曲「RE:motion」の誕生と成ったのは、一聴いただければ明らかである。
1番のA,Bメロの歌詞にその思いが詰まっている。
停滞する世界、戻らない日常、孤独な感情を共有する。
そして進みはじめる瞬間。動き出す情動。
そんなテーマを、私たちはアイドルとともに構築してきた。
「プロデューサー」として関わった「RE:motion」制作過程
先述の記事にまとめた通り、「RE:motion」の制作が発表されて以降、Readyyy!のファン もとい ディアプロダクションのプロデューサーである私たちは、ブレインストーミングの板書をもとに、楽曲コンセプト・18人の魅力について提案を重ねた。
その後、デモ音源が公開されると「RE:motion」のサブタイトルを提案し、複数の案の中から「この一瞬を、何度でも」に決定した。
仮歌が完成すると、少しの期間を置いてレコーディングとなった。
作詞・作曲・編曲を担当されたヒゲドライバーさんのディレクションに応じる映像が記録に残され、その会話の中で楽曲のイメージ・歌唱のニュアンスを詰める作業が丁寧に行われていたのを振り返ることができる。
「RE:motion」というタイトルに込められた意味
ここで「RE:motion」というタイトルについて考えてみたい。
読みは「リ エモーション」。
「RE」には当然「再」の意味があるが、「:」が付くことでEメールの返信タイトルのようにも思える。
そこで「RE:」の意味として以下のように二分できると考える。
①再開、再会、再生、再始動、再生産、再興、再燃。
②返信、返事、リプライ、返答、回答、メッセージ。
「motion」はそのまま動き、運動の意味だろう。
すると、「RE:」の①の中でも「再始動」が一番近いように感じられる。
しかし、読みが「リ エモーション」であるために
「E:motion」という区切りで単語とみなす必要もある。
「emotion」は「感情」。これを語源とした「エモい」という形容詞が使われるようになってからより身近になった英単語である。
前述した板書の中にも「エモい」への言及がみられ、この定義として「ラベリングできない気持ち」とまとめられている。これはそのまま歌詞へ反映されたこともあり、いっそう強力な楽曲のコンセプトであることがわかる。
ここまで、タイトルを見れば当然連想される内容を書いてきたが、ここからは歌唱での「RE:motion」という言葉の扱いをみていきたい。
曲中で「RE:motion」が登場するのは、サビ前、サビ中、サビ終わりである。
そのなかでも、サビ前では「RE: RE: RE:motion」と繰り返すように歌われる。
これは、「RE:」の意味②の「返信」説を補強する表現ではないだろうか。
Eメールはお互いに返信をするたびにタイトルに「RE:」が増えていく。
これによって、楽曲のメッセージが一方的ではないことが感じられる構造になっている。
曲の終わりには「RE: RE: RE: RE: RE: RE: RE:motion」と数を増すのも、このイメージが間違っていないと思わせてくれる。
そして最後のサビには「RE:motion」に「It's a」がついている。
冠詞「a」と「the」の違いについてはめちゃくちゃ苦手だがネットの記事を見てなんとかギリギリ理解した。
「不特定」の「数えられるもの」で「ひとつしかない」場合に用いられ「そのものが最初に話題に上がったとき」使われる冠詞である。
つまり…
「RE:motion」とは、
- 最後のサビの時点で定義できていないもので
- 地球や月のような”誰にとっても唯一のもの”ではないが
- この場にひとつだけ存在している。
しかし「It's(それは)」とされているので、この最後のサビ部分で「RE:motion」が「それ」であることが示されているのだ。
さぁ、「RE:motion」とはなんでしょう。
「RE:motion」のここが好きだ!
最初、「RE:motion」という楽曲が制作されるとわかったとき、そのタイトルに込められたであろう「再始動」「再開」の意味から、どのような楽曲になるか想像していた。
想像というより、自分はこういうものが聴きたい!という願望を込めた妄想だったかもしれない。
その時は、ももいろクローバーZの「ロードショー」のような雰囲気だと自分好みで嬉しいなと思っていた。
開幕の勢い、衝撃、華やかなステージが想像できる楽曲だから、このような曲がぜひ聴きたいと思っていた。
一方で、ユニットを超えた楽曲としては「The Beginning Place」「nineteeen!」「たったひとつのありがとう」というラインナップのReadyyy!では、この3曲に共通する優しさと、情緒に訴えかけるようなサウンドが今回の「RE:motion」でも使われるだろうと、「ロードショー」のような楽曲は半ば諦めていた。
しかし結論、私の希望は叶ったのだ。
キレのあるEDMサウンド、不敵な歌詞、サビに向けて最高潮を更新するような曲調。
かっこよさの中に優しさを感じる楽曲に「RE:motion」が仕上がった時、Readyyy!がやりおったぞ!と思ったものである。
そして「RE:motion」は、ヒゲドライバーのヒゲドラジオ 第13回*1でもその片鱗が語られたように、楽曲上にたくさんの工夫が込められている。
番組上で語られた工夫は主に以下の2点だ。
①18人をどう割るか?
→2人(La-Veritta)をイントロに入れ、残りを4名ずつの区切りとした
②18人分のソロを1コーラスに入れるため、長くなるA,Bメロがダレない工夫
→1人につき2小節を担当。サビまでにAメロ、Bメロをそれぞれの前後半で曲調の変化を出す。
まず、楽曲の尺上の問題で18人という人数を収めることが大仕事である。
それをこのような工夫で最大限サポートをしてくださっただけではなく、18人の思いまで乗せきった歌詞を書いてくださったヒゲドライバーさんに足を向けて寝られない。
そして、18人という人数を生かしたサビの厚いハーモニーも素晴らしい。
私が聞く限り、主旋律、5音下ハモリ、5音下のオク上ハモリ、主旋律のオク下ハモリの4パートでサビが奏でられている。
あの〜……誰がどのパートで歌ったのか教えてくれないでしょうか、フコイたん。
美しいハーモニーでありながら、18人それぞれの個性が見え隠れする歌声は、Readyyy!キャストの層が激厚であることを知らしめる。
そして、ライブパフォーマンスも素晴らしかった。
ユニットを超えたフォーメーションダンスは、エモーショナルそのものだ。
最後のサビで各ユニットごとに集まっていくのも胸熱というほかない。
光希・雅楽のデュオパートを終えた榊原さんを迎える田中さんのところ好きすぎるので早く円盤ください。
そして、このライブパフォーマンスについて気になる言及があったのは2daysのライブ直後に配信されたおはうさ小屋だ。
該当の話題は29:28ごろからだ。
「今回はその(フォーメーションは)横浜用の、やつでしたって言ってたから。もしかしたら大阪でやるとしたら大阪用のがあるのかもしれない」
見たいじゃないですか〜。
ここでいう大阪とは、中止となった振替公演「RE:motion」のことであり、南海浪切ホールで予定されていた公演である。
実際に行ったことはないが、他コンテンツのステージ写真を見たことがある。Yokohama 1000 CLUBより横幅が特に広い印象を受けるステージだ。
Yokohama 1000 CLUBでは、ステージ上の18人はかなり"密"だったので、ぜひ広いステージをめいっぱい使ったフォーメーションを見てみたい。
「RE:motion」を聴きたい!
CDは発売された!
【💿本日発売日📢】
— フコイたん【Readyyy!公式フコ】 (@fucoyyy) 2021年12月22日
「Readyyy! 5th Album」と「RE:motion」2タイトルの新作CDが本日発売ですフコ📢
5弾楽曲のストーリーを乗り越えたアイドル18人が描かれたアルバムジャケットと「RE:motion〜この瞬間を、何度でも〜 」のフルver. MVとともにお楽しみくださいフコ〜💫🚀🍀👑🎼#Readyyy pic.twitter.com/50RE0kVRgi
サブスクリプションサービスの解禁が待たれる!
が、アニュータでは独占先行配信があるので、有料会員になればたくさんのアニソンとともに「RE:motion」フルVer.を楽しむことができる。
さらに、きっとここでも聴けるでしょう、豊洲PIT!
【Live チケット情報】
— フコイたん【Readyyy!公式フコ】 (@fucoyyy) 2021年12月23日
Redyyy!4th Anniversary Live
開催日時:2月13日(日)
会場:豊洲PIT
✨プレリクエスト抽選受付✨
1月7日(金)12時〜1月10日(日)23時59分
受付サイトはTwitterとLive公式HPにてご案内しますフコ📢#TOPidol pic.twitter.com/olAws9TEIX
「RE:motion」のつよつよパフォーマンスに興味があれば、どなたにでも来てほしいと思う。損はさせません。
え?「ライブに行くほどでは…でもCDやサブスクもちょっと…」?
だめですよ。YouTubeではShort Ver.しか聴けないんですから…。
しょうがないから教えてあげますが、前述したヒゲドライバーさんのラジオでは2番入りの彗・梓のスキャットまで聴けます。
追記
2022/2/16よりサブスク解禁!!!!!!
RE:motion ~この一瞬を、何度でも~ by ディアプロ All Stars - TuneCore Japan
RE:motion ~この一瞬を、何度でも~ - song by ディアプロ All Stars | Spotify
さあ聴いて!聴いたことのあるあなたも聴いたことのないあなたもみんな
「RE:motion」を聴いて!
*1:12:16ごろから「RE:motion」の話題