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言いたいこと置き場

8月24日のSSA -Wake Up, Girls!に出会う日-

3月8日はSSA

Wake Up, Girls! FINAL LIVEを盛り上げるべく、ファンの間から自然発生したキャッチーかつ必要な情報を端的に表現したフレーズだ。

私も2019年3月8日にはさいたまスーパーアリーナに足を運び、私にとって最初で最後のWUG ワンマンライブに参加した。
その日は今更言葉を尽くすまでもなく、私は大いに感動することができた。

そんな私が、3月8日と同じぐらい大切にしたいSSA現場が2018年8月24日 Animero Summer Live 2018 -OK!- 1日目公演である。

YOUは何しにSSAへ?

WUGちゃんと出会えた8月24日のSSA。私はその場になぜ足を運んだのか?

それはずばり「DearDream」のためである。
最後のアニサマに輝くWUGちゃんを見に足を運んだ諸兄の記憶に残っていればありがたいのだが、セトリ上では伊藤美来さんと亜咲花さんの間に出演した男性ユニット。
ドリフェス!」というコンテンツから生まれたユニットだ。

約2年の活動の中、彼らにとってはこの日が"最初"のアニサマ出演となった。

そして惜しむらく、WUGちゃんと同じく"最後"の出演でもあったのだ。

君はウェイクアップガールズを知っているか

その日は目的こそ"ディアドリ"のためだったとはいえ、私は「ウェイクアップガールズ」を知っていた。

と言っても「これで最後の出演になる」「Polarisという曲で白色のサイリウムを」みたいな噂がTwitterで流れてきた程度だった。

どこから流れてきたのか何もわからない。
今はワグナーさんのフォロワーも多いので、WUGちゃんの話題はほぼ常に流れているが、まだウェイクアップガールズを知らない私の元になぜワグナーさんのツイートが流れてきたのか、知る由もない。

追記
多分前日ぐらいに「アニサマ」でパブサして知ったのだと思う。ディアドリ言及ツイートを探していた。

しかしこの時点ですでに私は、ウェイクアップガールズという見知らぬユニットに思い入れを抱いていたように思う。

ウェイクアップガールズさんにとって素晴らしいステージになりますように、と心の隅っこで一瞬思った。

我々は諦めてないからここに来てるんだよ(オタク特有の早口)
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リアル友人へのリプライ

結構必死だった。
同年10月の武道館ライブを最後に活動を休止する推しが存在した って記憶を少しでもたくさんの人に持ってもらえる大事な機会だからだ。

そして自分にとっても、あと3回*1のライブうちの1回だ。
これまでの私はあまり熱心に現場に通ってこなかった。
とはいえ一人暮らしの学生が県を跨ぐ移動をした上でライブに頻繁に通うのは、そこそこ立派な経済力だと思う。
最大級の素晴らしいステージに立つ推しをこの目に、脳に、焼き付けたい。
そしてアニサマというステージ。できても2曲、初出演で2曲は高望みだろうか?
本音で言えば5曲はやらないとディアドリの魅力は伝わらない……。

たくさんの人に知ってもらいたい。活動は「休止」だから終わりじゃない。こんなに盛り上がるパフォーマンスができるユニットがいるんだぞって知らしめたい。

今日の私は、そんじょそこらのオタクとは全然気合いが違うんだぞ、というオーラができるだけ表れるように、胸を張って、ユメノコドウTシャツを着て会場に向かった。

走れ未来へ

悔しいぐらいDearDreamは前向きだった。

私は残り3回のうちの1回だと思って、めいいっぱい寂しい気持ちも持って、それでも今日を楽しむためにSSAへ向かったのに、彼らは10月の武道館ライブをファイナルとも言わずに、会場の大半を占める同性の観客たちにも、いつもの一番素敵な笑顔でパフォーマンスをしていた。

私も楽しかった。初登場で、2曲もありがとう。
ディアドリのステージを盛り上げてくれた全ての観客に私も感謝をしたくて、その次のアーティストも次も次も次も次も、最後までめちゃめちゃ盛り上げてあげようって思えるような、明るい気持ちになれるステージだった。
この会場の中から、ひとりでも多く武道館に来てもらえたら良いなと思っていた。

ディアドリは、いつもいつも楽しい未来を見据えている。
その姿勢が無敵で、かっこよくて、だから応援している甲斐がある。

それでも、ちょっとぐらい寂しい気持ちを共有してもらってもよかったんじゃないかと思う。
"最初の出演"を楽しみにしてきた私は非常に満足していたが、"最後の出演"を見守りにやってきた私は、気持ちのやり場がなかった。

ありがとうの数だけ笑顔の花を咲かせたい

ウェイクアップガールズさんのことを見たことがなかった私は、それでも登場した瞬間に彼女たちが彼女たちであることがなんとなくわかった。

「笑顔」はドリフェス!でも大切なワード*2だったので、極上スマイルは刺さった。
素敵な歌詞で、イントロが流れた瞬間たくさんの人が盛り上がっていた。
ウェイクアップガールズさんはこんなにたくさんの人に知られているんだな、素晴らしいな〜なんて呑気に思っていたのを覚えている。

自己紹介を終えたウェイクアップガールズさんは、優しいピアノの音色をバックに語り出した。
3月で解散を迎えること、最後のアニサマになること、アニサマでの思い出、

「ありがとうの気持ちを次の曲に乗せて歌いたいと思うんですが」

という言葉。

重ねていました。
DearDreamとウェイクアップガールズさんを、ドリフェス!とウェイクアップガールズさんを重ねて見ていました。
寂しい気持ちのやり場がなかった私が救われ始めた。

ポラリス、というタイトルを聞いて、これだと思ってペンラを白色に変えた。

同じ夢を見てる

終わらないよ ボクらDreamer

そこから後は全部、もう、これは私とドリフェス!の曲なのかなというぐらい、感情移入をしながら初めてのPolarisを聴いていた。

ウェイクアップガールズさんから見れば、この広い会場の中のただ1人の私のことがわかるはずがないのだけど(それでもWUGちゃんは優しいから「わかってたよ」って言ってくれそう)、やり場のなかった寂しさを全部受け止めてくれていた。

私が見たかったのは、最後を寂しがる姿、惜しまれるほど楽しむ姿。
観客全員にこの時が1秒でも長く続きますようにと思ってもらうこと。

今思うとすごいと感じるのは、物語上でも、現実で活動するユニットとしても大切な楽曲であるPolarisを、初見の私でも強く共感するような、必要な人にしっかりと届く普遍的なパフォーマンスとして完成させていたWUGちゃんだ。


私は「共感」とは「ストーリーの私物化」だと思う。
もともと存在する他人の物語を、知っているか否かに関わらず、自分のものとして取り込んで、自分の物語で書き換えてしまうことを共感と呼ぶのだ。


乱暴にも私は、この日のウェイクアップガールズさんのパフォーマンスを全て自分のストーリーとして飲み込んでしまった。

しかしそれは、Wake Up, Girls!が、真のアイドルとしてあるべき姿となっていたと言えるのではないだろうか。

単純な「アイドル役のキャスト」という存在を超えて、「アニメの挿入歌的楽曲」の領域を超えて、彼女たち自身の持つ大きな思い出を超えて、観客は、偶像であるWake Up, Girls!の上に虚像を結んで、理想の姿を彼女たちの内側に見出すことができたのである。

Polarisは、Wake Up, Girls!にとって特別でかけがえない楽曲でありながら、誰にでもどこにでも重なり得る性質を持っていると思う。

Polarisがなぜそのような、聴く人に寄り添える美しい曲になったのか…という考察は歴戦のワグナーさんの方が向いているかもしれない。
なんとなく、ストーリーとしては根底に悲劇の文脈を持っているからなのではないかな、とは思う。

8月24日のSSA

そんなところで、私の8月24日のSSAの思い出話は終了だ。

「ウェイクアップガールズさん」という表記については、綴りを間違えてしまうのも良くないし、さほどまともな感想というわけでもないので検索にひっかかかるのも申し訳ないかな、と思った私が、終演後に以下のようにツイートしていたことからである。


さらなる余談になるが、当日のMC中の「私たちの道標になってくれて、本当にありがとうございます」の後、拍手の中「ありがとーー!!」と叫んだ記憶がある。これが恥ずかしいことに円盤の音源上に収録されてしまっている。(おそらく高さ、長さ、タイミング的に私の声で間違いないと思う)
円盤やdアニメストアの収録ではちょうどチャプターの切り替わり後のタイミングだ。

WUGちゃんとワグナーさんの大切な時間に水を差してしまって申し訳ない気持ちと、あの時叫べていてよかったと思う気持ちがどちらもある。
ドリフェス!だとキャストがありがとうって言ったら、オタクも返してるんだいっつも。


ここまで読んでくださってありがとうございます。
面白いオチもありませんが、私にしか書けないものになっていたと思います。
もし覚えてる方がいたら、ワグナーさんからみた8月24日のディアドリの話もきけたら嬉しいな、と思います。


それでは、読んでくださったみなさまの素晴らしい第2章を願って。


合わせて読んでいただきたい

大好きな記事です。
akiba-souken.com

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*1:武道館ライブは2018年10月20日・21日の2Days

*2:

ありがとうの数だけ笑顔の花を咲かせたい

ありがとうの数だけ笑顔の花を咲かせたい

  • 天宮 奏 (石原壮馬)、及川 慎 (溝口琢矢)、佐々木純哉 (富田健太郎)、片桐いつき (太田将熙)、沢村千弦 (正木 郁) from DearDream
  • アニメ
  • ¥255